【研究の現場から】
さまざまなプラントでの応用可能性にとどまらない「特性と目的を分離した学習」が実現する循環型社会への貢献
ごみ発電プラントでは高温高圧化による効率化が進んでいますが、従来の プラント制御における代表的な制御手法であるPID 制御では制御パラメータのミスマッチが生じやすい、つまりごみ質の変動と応答の遅い蒸気温度制御が適切なフィードバック制御を阻むという課題がありました。株式会社日立製作所(以下、日立)はこの課題を解決するため、実プラントでの試行錯誤運転を不要とし、過去の運転データから「プロセスの振る舞い」だけを分離して学習させ、モデル化する新しいAI学習・制御手法を開発しました。開発手法は強化学習と同じ理論的枠組みに基づいてはいますが、学習と制御が分離され...